NIEとは

NIEとは、Newspaper in Education の略で、直訳すると「教育に新聞を」という意味です。

学校教育の現場で「新聞」を教材に、子供たちが主体的に考える授業を行う活動です。

全国のNIEの活動については、日本新聞協会ーNIE事業のWebサイトをご覧ください。

また以前、寺尾が福井新聞のコラムに「NIEの紹介」を書いています。

福井新聞のコラム

NIEとは何か。初めに少し説明させていただきます。
「エヌ・アイ・イー」と読みます。

一般には「教育に新聞を」と訳されていますが、新聞を生きた教材として教育に活用するために、教育界と新聞界が協力して行う共同活動のことです。
日本では1989年に始まり、15年の歴史があります。

NIEの基本理念は、子どもが主役となる楽しい学びを通して、民主主義社会を支える幅広い人間教育を目ざすことです。

①原則的に新聞を丸ごと利用する
②複数の新聞を活用する
③教師と新聞社が共同して行う

という3つの点で、単なる新聞利用とは異なります。

新聞にある活字や写真の情報を楽しく、批判的に読む機会を意図的・計画的に準備することで、子どもたちが情報を主体的に獲得する力を伸ばせるようにしているのです。

溢れる情報を無批判に受け取り、ときには知らないうちに情報の送り手に支配されることもある今日、このような力は、ぜひとも子どもたちに身につけさせたい力と言えるでしょう。

福井県のNIE活動は、県NIE推進協議会の創設とともに始まりました。1996年のことです。

日本新聞協会によるNIE基金をもとに、全国レベルでNIE実践を支援する「指定校制度」ができたことが契機となっています。

現在、県NIE推進協議会への加盟新聞社・通信社は9社で、事務局は福井新聞社にあります。

実践校として、昨年度から4校(三方高、上志比中、武生二中、福井市中藤小)が、実践を展開中です。

準実践校として、昨年度は6校(藤島高、福井市明倫中、同市社中、鯖江中、鯖江市中央中、丸岡町平章小)が、活動しました。

通常は実践校のみの指定ですが、本県では独自に準実践校を設けてNIEの一層の普及を図っています。

実践校のメリットは、

①学校で複数の新聞購入ができること
②実践教師が全国大会へ参加できること
③セミナーや実践報告集を通して研究成果を発表できること④記者の派遣や資料の提供を受けられること

-などです。

いずれもNIEの目的や意義に賛同をいただいた学校や教師を実質的に支援するものです。

昨夏のNIE全国大会への参加は、実践校の先生方に大きな刺激となりました。それは今年2月開催の県NIEセミナーの発表内容に表れていました。

テーマは、学年や学力への違いへ対応した指導の方法、基礎・基本の力の育成との連携、NIEの学習過程のモデル化、教師間の協力を含めた新聞活用の学習環境づくり、教科学習との関連づけ、新聞を用いた批判的思考の系統的育成の技術などでその多様性と固有性の面で私も驚いています。

課題もあります。
NIEは、国語や社会に限らず、すべての教科で展開可能なものです。この点、もっと多様な教科や総合的な学習の時間での取り組みが期待されます。

また、これからのNIEは試行と蓄積の時期から、整理と体系化を基礎とした新たな創造の時期に移行してもよいと思っています。

優れた実践は整理してどんどん定型化し、よりたくさんの先生方に気軽に利用してもらいたいと考えています。

(『福井新聞』2004(平成16)年5月15日朝刊,コラム「一考一記」より)

*この記事は福井新聞社の承認を得て転載しています。