「新しい科学論 『事実』は理論をたおせるか」村上陽一郎(講談社)

私(寺尾)が大学院生の頃、本書に出会いました。

真理を導き出すまでのプロセスとその変遷が、身近な事例を用いながら分かりやすく説明されています。研究に取り組む当時の私(寺尾)にとって、非常にためになる内容でした。

受動的な学びから能動的な学びへと移行する大学時代に、ぜひ読んでほしい一冊です。

30年前に発刊されたものですが、現在も増刷されており、古さは全く感じません。

「議論のレッスン」福澤一吉(NHK出版)

日本人は議論に弱いと言われます。本書はそれを嘆く本ではありません。

脳科学者である著者が「議論のルール」を示しながら、大学で学問を始める前提となる議論の方法を、新聞記事や政治家の議論など身近な実例で、面白く指導してくれます。

「議論の構造」を知ることで、今まで漠然と接していた新聞・学術論文・友達との知的会話など、日常の議論から公の議論、科学的議論まで、自分もやってみようという気になります。

「二重らせん」ジェームス・D・ワトソン(講談社)

DNAが二重らせんの構造になっていることを発見した科学者の話ですが、文系の人でも思わずワクワクしてしまう役立つ内容です。

科学的な話というと客観的でスマートな印象がありますが、実はとても人間くさいものであることが分かります。大発見を支えていたのは科学者の強いこだわりやダイナミックな発想、そして時には強烈な競争心だったのです。

「わしの眼は十年先が見える 大原孫三郎の生涯」城山三郎(新潮文庫)